「匂う」 におう
一、[動ワ五(ハ四)]《「丹(に)秀(ほ)」を活用した語で、赤色が際立つ意》
1 よいにおいを鼻に感じる。かおりがただよう。→臭う1
「百合の花が匂う」「石鹸がほのかに匂う」
2 =「匂ゆ・におゆ」鮮やかに色づく。特に、赤く色づく。また、色が美しく輝く。照り映える。
「紅に匂う梅の花」「朝日に匂う山桜」
3 内面の美しさなどがあふれ出て、生き生きと輝く。
4 おかげをこうむって、栄える。引き立てられる。
5 染め色または襲(かさね)の色目などで、濃い色合いからしだいに薄くぼかしてある。
二、[動ハ下二]美しく色を染める。
「匂す」 におす
「動サ四」草・木・赤土などで色をつける。染める。
匂い におい
1 そのものから漂ってきて、嗅覚を刺激するもの。
「香水の匂い」
「サンマを焼く匂い」
2 いかにもそれらしい感じ・趣。
「都会の匂い」
「生活の匂い」
3 芸能や文芸で、表現の内にどことなくただよう情趣・気分・余情。
4 日本刀の刃と地肌との境に現れた、白くかすんだように見える部分。→沸(にえ)
5 染め色、襲(かさね)の色目や鎧(よろい)の威(おどし)の配色で、濃い色からしだいに薄くなっていくもの。ぼかし。
6 「匂い威(おどし)」の略。
7 視覚を通して見られる、鮮やかに美しい色合い。特に、赤色についていう。
8 人の内部から立ち現れる、豊かで生き生きした美しさ。
9 はなやかで、見栄えのすること。威光。栄華。
10 声が豊かで、つやのあること。
「匂いやか」 においやか = 「匂やか」 におやか
1 つやつやと輝くように美しいさま。におやか。
2 よい香りが立ち込めているさま。かぐわしいさま。におやか
「匂やかな春の気」
「匂はし」 におわし
[形シク]艶やかで美しい。輝くようである。
「匂わす」 におわす
1 匂うようにする。香りを立てる。「香水をほのかに匂わす」
2 つややかに美しく染める。
「匂わせる」 におわせる
「動サ下一」 =「匂わす」 「オーデコロンを匂わせる」
「匂い零れる」 においこぼれる
1 よいかおりがあふれ出てただよう。
「匂い零れて咲きそろう」
2 美しさや魅力があふれ出る。
「匂い零れる笑顔」
「咲き匂う」 さきにおう
[動ワ五(ハ四)] 《「におう」は色が照り映える意》色美しく咲く。美しく咲き乱れる。
「一面に咲き匂う桃の花」
「薄匂ひ」 うすにおい
色を薄くぼかすこと。また、香りがかすかにすること。
「花匂」 はなにおい
花のように美しく映えるようす。
「匂い鳥」 においどり
鶯の別名。
「匂い香」 においか・においが
匂いと香り。香気。
「匂い油」
髪などにつける香料入りの油。香油。化粧油。
「匂い紙」
1 香料などの匂いをつけた化粧紙。
2 香水の匂いを選ぶのに用いる紙。
「匂い袋」 においぶくろ
丁字(ちょうじ)・麝香(じゃこう)・白檀(びゃくだん)などの香料を入れた小袋。携帯用としたり、たんすの中に入れたりする。《季 夏》
→「匂い玉」 においだま 玉の形をした匂い袋。匂いの玉。
「紫匂」 むらさきにおい
1 上から下へ紫色をしだいに薄くした染め色。
2 襲(かさね)の色目の名。上を濃い紫にして、下をしだいに薄くしたもの。
3 鎧(よろい)の威(おどし)の一。紫色の糸で上部から下部へしだいに薄くなるように威したもの。
「紅梅匂」 こうばいにおい
襲(かさね)の色目の名。濃い紅梅を下に、順に薄くなるよう紅梅を重ねるもの。
「蘇芳の匂」 すおうのにおい
襲(かさね)の色目の名。衣の襲で下を濃く、しだいに上を薄い蘇芳色にしたもの。
「山吹匂」 やまぶきにおい
女房の装束、または懐紙などの襲(かさね)の色目の名。上を濃い山吹色に、しだいに下を薄い色にしたもの。女房の装束では、この下に青の単(ひとえ)を着る。
「萌葱匂」 もえぎにおい
1 鎧(よろい)の威(おどし)の一。上から下へしだいに萌葱色を薄くしたもの。もえぎにおいおどし。
2 女房の装束または懐紙の襲(かさね)の色目の名。下から上へしだいに萌葱色を薄くしたもの。
「黄櫨匂」 はじにおい
鎧の威しの一。黄櫨色を下にいくにつれて薄くぼかしたもの。
「匂い威」 においおどし
鎧(よろい)の威の一。上方を濃く、下方をしだいに薄く威したもの。
「匂あらせいとう」 においあらせいとう
アブラナ科の多年草。高さ約30センチ。春から夏、香りのある大形の黄・赤色などの花を総状につける。南ヨーロッパの原産で、日本には江戸末期に渡来。観賞用。ケイランサス。
「匂い豌豆」 においえんどう
スイートピーの別名。————找了一下这东西的中文名称,发现我还是不知道它到底是什么
「匂桜」 においざくら
1 桜の一品種。花は白色、八重で、香りがある。
2 香りのある花をつける桜。
「匂菫」 においすみれ
スミレ科の多年草。高さ約15センチ。葉は根際から出て、心臓形。春、濃紫色の芳香のある花が咲く。南ヨーロッパ・西アジアの原産。観賞用。バイオレット。《季 春》
「匂宮」 におうみや
1 源氏物語第42巻の巻名。薫、14歳から20歳。匂宮と薫との生い立ちが中心。におうのみや。
2 源氏物語の登場人物。光源氏の孫。今上帝の第3皇子。宇治十帖の主要人物で、薫と浮舟をめぐって争う。匂兵部卿宮。におうのみや。
「匂いの花」 においのはな
連句で、名残の裏の定座(じょうざ)(歌仙では5句目、百韻では7句目)に詠み込む花。名残の花。
「匂い付け」 においづけ
連句の付き合い手法の一。前句と付句との間に気分・情趣の照応や調和をはかる付け方。特に、蕉風(しょうふう)で用いられた。
「酒匂川」 さかわがわ
神奈川県西部を流れ、小田原市の東で相模湾に注ぐ川。古くは丸子(まりこ)川ともいい、たびたび洪水が起こった。長さ約50キロ。
一、[動ワ五(ハ四)]《「丹(に)秀(ほ)」を活用した語で、赤色が際立つ意》
1 よいにおいを鼻に感じる。かおりがただよう。→臭う1
「百合の花が匂う」「石鹸がほのかに匂う」
2 =「匂ゆ・におゆ」鮮やかに色づく。特に、赤く色づく。また、色が美しく輝く。照り映える。
「紅に匂う梅の花」「朝日に匂う山桜」
3 内面の美しさなどがあふれ出て、生き生きと輝く。
4 おかげをこうむって、栄える。引き立てられる。
5 染め色または襲(かさね)の色目などで、濃い色合いからしだいに薄くぼかしてある。
二、[動ハ下二]美しく色を染める。
「匂す」 におす
「動サ四」草・木・赤土などで色をつける。染める。
匂い におい
1 そのものから漂ってきて、嗅覚を刺激するもの。
「香水の匂い」
「サンマを焼く匂い」
2 いかにもそれらしい感じ・趣。
「都会の匂い」
「生活の匂い」
3 芸能や文芸で、表現の内にどことなくただよう情趣・気分・余情。
4 日本刀の刃と地肌との境に現れた、白くかすんだように見える部分。→沸(にえ)
5 染め色、襲(かさね)の色目や鎧(よろい)の威(おどし)の配色で、濃い色からしだいに薄くなっていくもの。ぼかし。
6 「匂い威(おどし)」の略。
7 視覚を通して見られる、鮮やかに美しい色合い。特に、赤色についていう。
8 人の内部から立ち現れる、豊かで生き生きした美しさ。
9 はなやかで、見栄えのすること。威光。栄華。
10 声が豊かで、つやのあること。
「匂いやか」 においやか = 「匂やか」 におやか
1 つやつやと輝くように美しいさま。におやか。
2 よい香りが立ち込めているさま。かぐわしいさま。におやか
「匂やかな春の気」
「匂はし」 におわし
[形シク]艶やかで美しい。輝くようである。
「匂わす」 におわす
1 匂うようにする。香りを立てる。「香水をほのかに匂わす」
2 つややかに美しく染める。
「匂わせる」 におわせる
「動サ下一」 =「匂わす」 「オーデコロンを匂わせる」
「匂い零れる」 においこぼれる
1 よいかおりがあふれ出てただよう。
「匂い零れて咲きそろう」
2 美しさや魅力があふれ出る。
「匂い零れる笑顔」
「咲き匂う」 さきにおう
[動ワ五(ハ四)] 《「におう」は色が照り映える意》色美しく咲く。美しく咲き乱れる。
「一面に咲き匂う桃の花」
「薄匂ひ」 うすにおい
色を薄くぼかすこと。また、香りがかすかにすること。
「花匂」 はなにおい
花のように美しく映えるようす。
「匂い鳥」 においどり
鶯の別名。
「匂い香」 においか・においが
匂いと香り。香気。
「匂い油」
髪などにつける香料入りの油。香油。化粧油。
「匂い紙」
1 香料などの匂いをつけた化粧紙。
2 香水の匂いを選ぶのに用いる紙。
「匂い袋」 においぶくろ
丁字(ちょうじ)・麝香(じゃこう)・白檀(びゃくだん)などの香料を入れた小袋。携帯用としたり、たんすの中に入れたりする。《季 夏》
→「匂い玉」 においだま 玉の形をした匂い袋。匂いの玉。
「紫匂」 むらさきにおい
1 上から下へ紫色をしだいに薄くした染め色。
2 襲(かさね)の色目の名。上を濃い紫にして、下をしだいに薄くしたもの。
3 鎧(よろい)の威(おどし)の一。紫色の糸で上部から下部へしだいに薄くなるように威したもの。
「紅梅匂」 こうばいにおい
襲(かさね)の色目の名。濃い紅梅を下に、順に薄くなるよう紅梅を重ねるもの。
「蘇芳の匂」 すおうのにおい
襲(かさね)の色目の名。衣の襲で下を濃く、しだいに上を薄い蘇芳色にしたもの。
「山吹匂」 やまぶきにおい
女房の装束、または懐紙などの襲(かさね)の色目の名。上を濃い山吹色に、しだいに下を薄い色にしたもの。女房の装束では、この下に青の単(ひとえ)を着る。
「萌葱匂」 もえぎにおい
1 鎧(よろい)の威(おどし)の一。上から下へしだいに萌葱色を薄くしたもの。もえぎにおいおどし。
2 女房の装束または懐紙の襲(かさね)の色目の名。下から上へしだいに萌葱色を薄くしたもの。
「黄櫨匂」 はじにおい
鎧の威しの一。黄櫨色を下にいくにつれて薄くぼかしたもの。
「匂い威」 においおどし
鎧(よろい)の威の一。上方を濃く、下方をしだいに薄く威したもの。
「匂あらせいとう」 においあらせいとう
アブラナ科の多年草。高さ約30センチ。春から夏、香りのある大形の黄・赤色などの花を総状につける。南ヨーロッパの原産で、日本には江戸末期に渡来。観賞用。ケイランサス。
「匂い豌豆」 においえんどう
スイートピーの別名。————找了一下这东西的中文名称,发现我还是不知道它到底是什么
「匂桜」 においざくら
1 桜の一品種。花は白色、八重で、香りがある。
2 香りのある花をつける桜。
「匂菫」 においすみれ
スミレ科の多年草。高さ約15センチ。葉は根際から出て、心臓形。春、濃紫色の芳香のある花が咲く。南ヨーロッパ・西アジアの原産。観賞用。バイオレット。《季 春》
「匂宮」 におうみや
1 源氏物語第42巻の巻名。薫、14歳から20歳。匂宮と薫との生い立ちが中心。におうのみや。
2 源氏物語の登場人物。光源氏の孫。今上帝の第3皇子。宇治十帖の主要人物で、薫と浮舟をめぐって争う。匂兵部卿宮。におうのみや。
「匂いの花」 においのはな
連句で、名残の裏の定座(じょうざ)(歌仙では5句目、百韻では7句目)に詠み込む花。名残の花。
「匂い付け」 においづけ
連句の付き合い手法の一。前句と付句との間に気分・情趣の照応や調和をはかる付け方。特に、蕉風(しょうふう)で用いられた。
「酒匂川」 さかわがわ
神奈川県西部を流れ、小田原市の東で相模湾に注ぐ川。古くは丸子(まりこ)川ともいい、たびたび洪水が起こった。長さ約50キロ。
0 评论:
コメントを投稿