常用漢字27/1945「喚」


[音]カン(クヮン)(呉)(漢) [訓]わめく よぶ
1 大声で呼ぶ。わめく。
2 呼び出す。



喚く」 おめく
  叫び声を上げる。わめく。
喚く叫く」 わめく
  大声で叫ぶ。大声をあげて騒ぐ。
  「酔漢が喚く」「泣こうが喚こうが構わない
泣き喚く」 なきわめく
  わめきながら泣く。泣き叫ぶ。
  「だだをこねて泣き喚く

呼ぶ喚ぶ」 よぶ
1 相手に向かって声をあげて名前などを言う。「『おい』と呼ぶ」「呼んでも答えがない
2 声をあげてこちらに来させる。「助けを呼ぶ」「食事だと母が呼んでいる
3 客として招待する。まねく。「クラス会に先生を呼ぶ
4 呼び寄せる。来てもらう。「タクシーを呼ぶ」「医者を呼ぶ」「国元から親を呼ぶ
5 名づけて言う。称する。「年上の友人を兄と呼ぶ
6 引き寄せる。集める。「人気を呼ぶ」「波乱を呼ぶ
7 妻としてめとる。
呼び起こす喚び起こす」 よびおこす
1 眠っている人に声をかけて目を覚まさせる。「寝入り端(ばな)を呼び起される
2 うちにひそんでいたものを表に出させる。忘れていたことを思い出させる。「古い記憶を呼び起す」「感動を呼び起す
呼び鐘喚び鐘」 よびがね
1 =「喚鐘」 勤行や法会(ほうえ)などの開始を報じる小形の梵鐘。半鐘。
2 召使いなどを呼ぶときに鳴らす鐘。
喚鐘」 かんしょう
1 勤行や法会(ほうえ)などの開始を報じる小形の梵鐘。半鐘。
2 茶の湯で、用意が整って客に入室を合図するために鳴らす鐘。

呼ばる喚ばる」 よばる
  よぶ。「大声で呼ばる
呼ばう喚ばう」 よばう
1 呼びつづける。何回も呼ぶ。
2 (「夜這う」「婚う」とも書く)言い寄る。求婚する。また、女の所へ忍んで通う。
呼ばわる喚ばわる
  大声で呼びたてる。また、叫ぶ。
呼ばわり喚ばわり
1 大声で呼ぶこと。
2 人を表す語に付けて、そうときめつけて言いたてるのに用いる。
  「ぬすっと呼ばわり
軍喚ばひ」 いくさ・よばい
  戦場における敵味方の喚声。ときの声。

喚声」 かんせい
  興奮したり驚いたりしたときに発する叫び声。
  「群衆が喚声をあげる
喚呼」 かんこ
  大声で呼ぶこと。また、その声。
  「信号を喚呼して確認する

喚叫」 かんきょう
  大声を上げてさけぶこと。叫喚。
叫喚」 きょうかん
1 大声でわめきさけぶこと。「阿鼻(あび)―」
2 「叫喚地獄」の略
阿鼻叫喚」 あびきょうかん
1 仏語。阿鼻地獄と叫喚地獄とを合わせた語。地獄のさまざまの責め苦にあって泣き叫ぶようすにいう。
2 悲惨な状況に陥り、混乱して泣き叫ぶこと。
  「一瞬の事故で車中は阿鼻叫喚の巷と化す
叫喚地獄」 
  八大地獄の第四。殺生・偸盗・邪淫・飲酒をした者が落ち、熱湯や猛火の中で苦しめられ、泣きさけぶ所という。
大叫喚地獄」 = 「大叫喚
  八大地獄の第五。叫喚地獄の下にあり、五戒を破った者が落ちるとされ、呵責の激しさに大声で泣き叫ぶという。


招喚」 しょうかん
  招き呼ぶこと。また、呼び出すこと。
喚起」 かんき
  呼び起こすこと。呼び覚ますこと。
  「注意を喚起する」「世論を喚起する
喚問」 かんもん
  公的な機関に呼び出して問いただすこと。
  「国会で証人を喚問する
召喚」 しょうかん
  人を呼び出すこと。特に、裁判所が被告人・証人・鑑定人などに対し、一定の日時に裁判所その他の場所に出頭を命ずること。
  「証人として召喚される
  「召喚状」 呼び出し状。特に、裁判所が被告人・証人などを召喚するときに発する令状。