この季節、クラゲになりたい時がある。ふらふらと夜風に誘われ、満天の星を仰いで波まかせ。次はクラゲに生まれたい、とまでは思わぬが、管理社会から遠いその姿は逃避の虫をくすぐる
クラゲ 水母 夜風 よかぜ 誘う さそう
満天 まんてん 仰ぐ あおぐ 逃避 とうひ
虫 むし 擽る くすぐる ふらふら 蹒跚 游移不定 信步而行
这个季节,正是想变成一只水母的时候。信步而行,夜风轻邀,(去水里)仰望满天繁星而随波飘浮。就算不至于想生成水母吧,远离社会组织的身姿引逗着人们做避世的虫子。
「漂う生き方」を見習いに、都内の水族館を訪ねた。漂うのではなく、半透明の傘を開閉して水中を泳いでいた。タコクラゲは元気よく、ミズクラゲは優雅に。「水母」とも書く通り、水の惑星の先住民を思わせる。これを癒やしと見るのは、しかし片思いだ
漂う ただよう 見習い みならい 開閉 かいへい
先住民 せんじゅみん 癒す いやす
为了见习一下“漂浮的生活方式”,(笔者)去探访了都内的水族馆。(其实)不是漂浮,是半透明的伞一张一合地在水中游泳。タコクラゲ很有精神,ミズクラゲ很优雅。也写作“水母”,使人想到它们是“水之行星”——地球的先住民。这种令人愉快的想法,不过是一厢情愿罢了。
今年はクラゲ被害の出足が早いという。神奈川県の江の島では、海水浴客300人近くが刺された日もある。7月からの高温と日照が成長を促し、アンドンクラゲなどが大量発生したらしい
出足 であし 刺す さす 日照 にっしょう 促す うながす
今年早就听说有出去玩的人被水母伤到。在神奈川县的河流的岛中,有的日子将近300人的海水浴客被蛰。好像是因为7月份开始的高温和日照促进了(水母的)成长,アンドンクラゲ等大量繁衍。
殻も甲羅も、逃げ足もないから、毒で身を守るしかない。みだりにさわるものには、触手が一撃を見舞う。クラゲに放言させれば、サルの仲間が海で遊ぶのが間違い、となろうか
殻 から 甲羅 こうら 妄り みだり
触る さわる 触手 しょくしゅ 一撃 いちげき
見舞う みまう 猿 さる 仲間 なかま
由于既没有壳也没有甲、连逃跑的脚也没有,所有只能用毒护身。妄想碰触的话,伸手就遭受一击。水母想说什么的话,是想说“你们这些猿类来海里游玩是错误的”吗?
ミジンコ好きで知られるジャズミュージシャンの坂田明さんは、著書『クラゲの正体』でクラゲ博士の故柿沼好子さんと対談した。柿沼さんいわく。「人間がかまわず海を汚すと、クラゲはその身を削り命をかけてクリーニングしなければならないから、どんどんやせてしまう」。クラゲには海水の浄化作用があるとされる
ミジンコ 水蚤 ジャズ・ミュージシャン jazz musician
正体 しょうたい 原形;真面目;意识;神志 構う かまう ->かまわず
汚す よごす 削る けずる 痩せる やせる
浄化 じょうか 作用 さよう
因喜欢水蚤而知名的爵士乐音乐家坂田明,在著作《水母的真面目》中记录着跟已故研究水母的博士柿沼好子的对话。“人类肆无忌惮地污染大海后,水母因为不得不拼了命地净化污染而渐渐变小了”。水母被认为对海水有净化作用。
〈命透け海月に秘するものはなし〉江口かずよ。水と戯れる姿は、なるほど、どこか悲しい。浜辺の嫌われ者も、生態系の小さな歯車として何かの役に立っているはずだ。クラゲが生きやすい海は、人が住みやすい陸と一対のものである。
命透け いのち・すけ 海月・水母 くらげ 秘する ひする
戯れる たまむれる・ざねる 浜辺 はまべ 生態系 せいたいけい
歯車 はぐるま 陸 りく 一対 いったい
江口かず“生命亦透澈、水母无秘事”。与水嬉戏的身姿,诚然在某处是悲伤的。(水母这些)水边令人讨厌的东西,应该也在生态系中作为小小的齿轮起着一定的作用。水母容易生长的大海,与人类容易居住的陆地正是相辅相成。
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